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zoom RSS 住宅建築業界 職歴詐称を見破る方法(2)筋交いの向きがわからない者・自分の工事現場を見に行かない者

<<   作成日時 : 2014/01/26 17:06   >>

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[第231回] 営業と会社の話(56)‐2
    千葉市中央区鵜の森町の新華ハウジング有限会社(建設業)で、2010 年(平22 )12月、営業の かじ○ のいとこで千葉県市原市で土地を購入した I 様が、かじ○ が新華ハウジングに在籍しているからということで新華ハウジング(有)で契約された。親戚・友人の契約は、
(1)自分自身がその会社の経営者なら、出来る限りのことをやればいいのですが、雇われて仕事をしている場合には勤めている会社が適切な対応をしてくれない時に自分の努力でそれを補えない場合がある。 
(2)基本的には、営業というものは他人さまにアプローチをして御契約いただくことが仕事であり、ある程度軌道にのって他人さまに御契約いただけているのであれば、親戚で建てたいという人があった時に建てていただいてもよいでしょうけれども、親戚や友人知人の紹介で契約いただくものしかないとなるとこれは営業の姿勢として本来的ではない。
   この2点で私は親戚・友人の契約はあまり気が進まないが、かじ○ はいとこに契約してもらいました。 問題はでなかったか・・。

[1] 
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↑ この写真を見て、施工不良について、建築屋でわからない者はアホですが一般のお施主様がわからなかったとしてもやむをえないことと思います。
   営業担当者というのはお客様と建築会社との関係でどちらの側の人間かというと究極的には会社の側の人間です。建築会社から給料をもらってその仕事をしているのです。しかし、特に、契約後においては建築会社の中では最もお施主様に近い立場の人間であり、また、契約内容の工事が無事に遂行されそのお施主様が依頼された内容の家を無事に引き渡すことができるように運ぶのが営業担当者の仕事です。 ですから、それぞれの工事の作業は職人がおこない工事の手配は工事管理担当者がおこなうとしても、それが問題なく行われているかどうかを把握しておくのは営業担当者の仕事です。問題なく行われていなければそれぞれの担当に話をしてきっちりとおこなってもらうようにしなければいけません。
 
   ↑の写真で見られる問題点ですが。
(1) 筋交いが細い。 ・・確かにそうです。 たとえば、一条工務店で使っている筋交いなどに比べれば細い。しかし、一条は「筋交いが太い・厚い」というのを「売り」にしており、そういう会社の筋交いより細かったとしても、全体として十分な量が入っておれば良いのです。 1か所見て筋交いが細かったとしても、即ち、施工不良というわけではありません。
(2) 問題は、それよりも、筋交い(すじかい)の方向・向きです。

   木造の建物の柱は、建物自体の荷重や居住者や家具の荷重、積雪時の雪の荷重など上から下への加重は受けてくれます。 しかし、地震や台風・暴風などで横方向の力が加わった時には「耐力壁(たいりょくへき)」が適切に配置されているかどうかで、その建物が十分に構造上強い建物かどうかが変わります。 「耐力壁」がどれだけの効き目があるかは「壁倍率(かべばいりつ)」という数値で表記されます。
   「耐力壁」と認められるものはいくつもありますが、代表的なものとして、ここで使われている「筋交い(すじかい)」があり、そして、構造用合板OSB(オリエンテッドストランドボード)などの面材があります。 「筋交い」「ブレース」といった「線」のものと、合板やOSBのような「面」のものとで、「面」のものには方向性がなく「筋交い」など「線」のもの・斜め材には方向・向きがあるという大きな違いがあります。

   私が小堀住研に新卒入社した時、研修でも配属先でも「決して、お客様に嘘をついてはいけない」「わからないことを質問された時には、思いつきでいいかげんなことを言ってはいけない。そういう時には、正直にわかりませんと言って、『調べて、後日、お答えいたします』と言い、上役や専門の担当部署に問い合わせるなり、自分自身で調べるなりして、後日、きっちりとしたことを答えるようにする。そういう対応をすることで信用を得るようにする」と教えられたのです。 この話を聞き、こういう営業なら私にもできると思ってその仕事を始めたのです。(会社により考え方に違いがあるものもあるでしょうけれども、この点は、基本的にはどの会社においても違いはないはずと思います。) ところが、小堀住研が会社の名称をエスバイエルに変更した後、エスバイエルと業務提携をおこなって「ハウス55」という「高品質低価格」商品を建てていた福島県いわき市の櫛田建設という工務店がいわき市で新聞折り込みで入れていたチラシで、20年ほど前のことですが、なんじゃこれは、というものがありました。 「筋交いには方向性がある。合板には方向性がない。 ゆえに、耐力壁の壁倍率が1の筋交いで、1本ずつ方向が異なるものを入れて、筋交いが2本ある時、片方からの力に対しては効く筋交いと効かない筋交いがある。 左からの力には 1+0=1 、右からの力には 0+1=1 。 それに対して、エスバイエルで使っている合板には方向性がない。 ゆえに、壁倍率1の合板を2枚入れた場合には、左からの力に対しては 1+1=2、 右からの力に対しても 1+1=2 と、それぞれ、筋交いの倍の強度を発揮することになる。」と。 そういうことがその新聞折り込みのチラシに書かれていたのです。 やめた会社のことなんかどうでもいいのではあるのですが、それにしても情けない。経験の浅い従業員が、従業員同士で話をする中で言うならまだしも、それをチラシに印刷して新聞折り込みで入れるとは、かつて、その会社とその会社の建物の為に滅私奉公した者として情けなくなりました。(そのチラシは、今、手元にないので、細部の表現は違うところがあるかもしれませんが、内容は違いません。) こんな内容をチラシに入れたからだけでもないでしょうけれども、エスバイエルはその後、業績を悪化させ、ヤマダ電機が買収してヤマダ・エスバイエルホームと名前を変えても苦戦しているようです。苦戦するでしょう。かつての関西地域での高級住宅の客層も、「ハウス55」の「高品質低価格」の客層もすでに失って入居者にも見放された会社ですから。
   エスバイエルと提携して「ハウス55」を建設していた いわき市の櫛田建設が新聞折り込みで入れたチラシの文句はどの点で問題があるか。 わかっている人には当たり前のことなのですが、建築関係の仕事についていない方にはわからない人の方が多いと思います。 中には「ほお〜う。 合板だと1+1=2 になるところが、筋交いでは、1+0=1 か 0+1=1 になって、壁倍率1の合板を耐力壁に使った場合は壁倍率1の筋交いを使った場合の倍の強さになるのかあ〜あ」と感心する方もあるかもしれません。 でも、違うんです。そういう意味とは。 
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(↑ クリックすると大きくなります。大きくして見ていただくとわかりやすいと思います。)
↑ 「筋交い」には、厚みがあって圧縮方向に力が加わった時に効果を発揮する「圧縮筋交い」と、薄くて引っ張り方向に力が加わった時に効果を発揮する「引っ張り筋交い」がありますが、今、多くの木造メーカーで入れているのは「圧縮筋交い」で、上の写真で見られる筋交いも「圧縮筋交い」です。 ↑の図はわかりやすいように、平屋建てで、2間幅で間に1間幅の開口部があり両方の外側に0.5間(3尺。910mm)幅の耐力壁を入れた場合を書きました。 上の2つは筋交いを入れた場合で、下の2つは合板、もしくは、OSBといった面材を釘で打ちつけたか接着剤で貼りつけた場合です。
   筋交いは方向性があるから、左から右への力が梁の位置に加わった上左の図では左側の筋交いが効いて右側の筋交いは効かない。 右から左への力が梁の位置に加わった上右の図では右側の筋合いが効いて左側の筋交いは効かない。 それに対し、下の2つの図のように、合板などの面材を釘で打ちつけたり接着剤で貼りつけたりした耐力壁では、方向性がないので、左から右への力にも右から左への力にも、どちらの耐力壁も効く。これは確かです。 
   それなら、壁倍率1の筋交いを方向を変えて2本入れた場合と、壁倍率1の合板などの面材を2枚入れた場合では、1+0=1 0+1=1 になる筋交いに対して、 1+1=2 になる合板は2倍強い・・・すご〜い!ということになるでしょうか。 
   答え。 なりません。 合板・OSBなどの面の耐力壁で壁倍率1というのは、左から右への力に対しても1、右から左への力に対しても1 という意味であるのに対して、筋交いなどの線・斜め材で方向性がある耐力壁の場合は、壁倍率が1とは、その耐力壁が効く方向の力に対しては2(↑の図の上左の図の左側の筋交い、上右の図の右側の筋交い)、その耐力壁が効かない方向の力に対しては0(↑の図の上左の図の右側の筋交い、上右の図の左側の筋交い)という意味なのです。 だから、↑の図の上左の図では、壁倍率は、1+0=1 ではなく、2+0=2 で、上右の図では、壁倍率は、0+1=1 ではなく、0+2=2 となり、合板を使った場合の下の左図、及び、右図では 1+1=2 になるのと、結果としては同じ数値になるのであり、壁倍率1の合板を使った時、壁倍率1の筋交いを使った時の倍の強度になる・・などというお話は間違いなのです。 念の為、お断りしておきますと、これは、私自身が研究した上での研究成果とかではなく、杉山英男『デザイナーのための木構造』(1980.彰国社)に書いてあることです。より学びたい方は同書を御覧ください。 
   ≪「筋交いには方向性がある」 しかし、両方向の筋交いを入れることで建物全体としては、いずれの方向にも強い建物にすることは可能であり、「筋交いは合板と違って方向性があるから一方向には強くても別の方向からの力には弱い建物になる」ということはない。≫
≪筋交いの「壁倍率」が1とは、効く方向の力に対して2で、効かない方向には0という意味である。 ゆえに、両方の方向の筋交いを2本入れた場合、合板を2枚入れた場合とでは、もし、壁倍率が同じなら、全体の強度は同じになる。≫ということです。

   しかし、「筋交いには方向性がある」という点は、もうひとつ別の問題があります。 それを顕著に示しているのが↑の写真なのです。2階建の場合を考えてみましょう。↓
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(↑ クリックすると大きくなります。大きくした方が見やすいので大きくして見てください。)
わかりやすいように、2間幅で、両端の0.5間(9尺。 910mm)幅のところに筋交いを入れる場合を想定しました。 ↑これが一般的で正しい筋交いの入れ方です。 横方向の地震力は2階の上の梁の部分に加わると考えます。 このように筋交いを入れれば、地震での力は2階の筋交いを通り、1階の上の梁桁材を通り、1階の筋交いと1階の柱を通って基礎に伝わり、基礎から地盤に伝わります。
   もしも、筋交いの向きをこの逆に入れたとすると、どうなるでしょうか。↓
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(↑ クリックして大きくして見てください。)
   2階の上の梁を通った力は、2階右端の筋交いを通り、右側の通し柱の中ほどで通し柱を外の方向に押すことになります。 2階の筋交い(すじかい)と通し柱との接合が弱ければ筋交いがはずれますが、接合が強ければ通し柱をへし折ることになります。 そういう力のかかり方をすることになるので、このような筋交いの入れ方をしてはいけないのです。 
   「耐力壁」はバランス良く入れる必要があります。 かつ、「筋交い」「ブレース」といった斜め材の耐力壁は面材の耐力壁と違って方向性があるので、両方向のものを入れる必要があります。 それだけではなく、建物の端で通し柱に筋交いが取りつくところでは、上の2枚の図のうち、上の方(緑字で説明書きを書いた図)のように入れるべきで、下の方(赤字で説明書きを書いた図)のように入れてはいけないのです。筋交いは柱と筋交いで「K」の字になるように入れてはいけないのです。 これも、私の大発見とかではなく、杉山英男『デザイナーのための木構造』(彰国社)に書いてあることです。
   こんなことは、まがりなりにも建築屋であれば、職種が設計であれ工事課であれ営業であれ、わかっていて当然のことです。 阪神淡路大震災で倒壊した家はどこが問題だったかということが話題とされ、その後に新築される木造の建物は、どの会社がというよりも全般的に構造のレベルが上がりました。 こんなこともわからずに逆向きの筋交いを入れるバカ業者はまさか今時あるわけないだろう・・という気もしたのですが、実はあったのです。 どこにかというと、上の2枚の写真の筋交い、特に2階の筋交いを見てください。ここにあったのです。 (この写真の箇所以外にもは何か所もありました。)

   私は、市原市の I 様邸でこれを見て気づくと、写真を撮影した上で、ミーティングの時に、この現場の営業担当の かじ○、 自称「工事責任者」のU草Aニ、社長の長○川Sニに見せて説明しました。 
   大工は渡された図面の指示の通りに入れたと言うのです。 まず、この筋交いの向きを決めたのは誰なのか。 「一級建築士」を売りにするN村設計事務所がこんな筋交いの向きで図面を作成したのなら、看板倒れのいかさま設計事務所と言わざるをえません。 自称「工事責任者」のU草が決めたのなら、自称・元大工、自称「工事責任者」としてはあまりにも愚かです。 自称「工事責任者」のU草は「プレカット工場が決めて、図面に向きを入れてます」と言うのです。 私は「なんで、プレカット工場が筋交いの向きを決めるのですか」と言いましたが、U草は「プレカット工場がこれでいいと言ってますから、大丈夫ですよ」と言うのです。
   「プレカット」の「プレ(pre-)」とは英語で「あらかじめ」「前もって」という意味の接頭辞で、「プレカット(precut)」とは建築現場より前に加工するという意味で、特に、あらかじめ機械で加工することを「プレカット」と言います。 昔は、木造の構造材を組みあわせる仕口・継ぎ手といったところは大工さんがノミで加工していました。 20年余前、私が在来木造の一条工務店に入った頃は、工場にて機械であらかじめ加工して現場に送り、現場で組み立てる方法をとる会社と、大工さんの手加工の会社の両方がありました。 その頃、 一条工務店は自社でAQ認証取得のプレカット工場を持っているのを「売り」にしていましたが、その後、プレカットで建てる業者がハウスメーカーから工務店・個人大工を通じて多くなり、現在では機械プレカットで建てる方が一般的になり、現在では「弊社ではプレカットにより建てています」というのは「売り」にならなくなりました。 個人大工や小規模工務店は自社でプレカット工場を持つことはできませんが、依頼を受けて機械プレカットをおこなう加工業者があり、そういうところに頼んでプレカットをおこなってもらって建てるということができるので、個人大工でも小規模工務店でも機械プレカットで建てることはできます。
   私は一条工務店のプレカット工場に1年余いましたが、同社のプレカット工場にいる人間というのは、基本的には工場労働者であり、大工職人でもなければ工事管理の仕事を長年やってきた人間でもありません。 工事現場のことなんかわかっていませんし、半数は派遣労働者でブラジル・フィリピン・インドネシアからの外国人労働者がいた時期もあります。会社によって多少の違いはあるかもしれませんが、基本的には「プレカット工場というのは、依頼者から言われたように加工する所」であって、建築工事の専門家とかではありません。  私が、まだ、建築業界に入って浅い一条工務店入社1年目、コンクリート造の家を解体して建替えるケースで、既存の地中梁を残すべきか撤去すべきか誰にきくと知っているか、解体業者の某さんはわかるでしょうかと東京営業所の主任で元工事課のMさんに話したところ、Mさんが言ったのは「そんなもの、わかるわけないでしょうが。 こわす以外に取り柄のない人間なんだから」と。「こわす以外に取り柄のない人間」とはおもしろい表現で無茶苦茶言ってるようにも聞こえますが、実際、解体業者は「こわす」のが仕事でそれが「取り柄」であり、新たに造るものの構造についてなんか、たしかに、わかるわけないのでした。 その表現を真似るならば「プレカット工場の人間なんて、切った、貼った、しか取り柄のない人間でしょうが」ということになります。 新華ハウジングが依頼していたプレカット工場の人間がどうなのかは断定できませんが、一般に、プレカット工場というのは「(木材を)切った、貼った」の仕事であり、それ以外は専門ではありません。 その専門でない人間が筋交いの向きを指定したとすると、おそらく、図面に空白の欄があって、書きこまないと前に進まない為、「適当に書いておいたあ」というものでしょう。 おそらく。
   この現場の営業担当者は私ではなく かじ○ です。 自分の担当の現場なら、自分でそれを改善するべきなのですが、私がせっかく写真まで撮影して問題点をわかるように指摘しているのですが、そこまでやってあげても彼はだま〜っているのです。
   そして、自称「工事責任者」のU草はなんと言ったかといいますと、私に、
「もし、気になるようなら、プレカット工場の電話番号を教えますから、ききたかったら、きいてもかまいませんよ。」
ブタクサAニ(仮名)はそう言ったのです。 大きな顔をして、ぬけぬけぶたぶたと。
   「私が『ききたい』とかいうことではないんですよ」と言いましたがU草はそれでも理解しない。 故・杉山英男先生が『デザイナーのための木構造』(彰国社)で、こういう筋交いの入れ方は施工不良ですよ、こういう筋交いの入れ方をしてはいけませんよ、と指摘されている、まさにその入れ方を新華ハウジングはしているわけです。 これは東京大学名誉教授の先生がおっしゃっているからとかいうことではなく、上の図を見れば誰だってわかることなんです。 違いますか? もしこの図とここで述べたものが違うというならばどのように違うのか説明してもらいたいものです。 そのプレカット工場の人間がこの内容以上のことを理解している人間かというと、まず、絶対に違うはずです。 プレカット工場というのは、「(木材を)切った、貼った」をする所であって、木構造の研究者でも建築の専門家でもなく、もし木構造についてよくわかっている人がいたとしたら、それはたまたまその人がよくわかっている人だったということでしょう。
   「耐力壁」の位置を決めたのは誰かというと、図面を作成した建築事務所の一級建築士のN村です。 N村が耐力壁の位置を決めた以上は、N村は、決めた時に、筋交いの向きも決めているはずなのです。 建築士のN村が筋交いの向きをいったん決めているのに、その後、プレカット工場の人間が、先に一級建築士が決めた筋交いの方向を勝手に変更したとなると、そのプレカット工場はいったい何をやってるんだ、ということになります。そもそも、筋交いを入れる位置を決めた人間と筋交いの向きを決める人間が別人というのがおかしいのです。
   設計事務所の一級建築士・N村は、どう考えて「耐力壁」を決めたかというと、おそらく、建築基準法という法律を考え、その上で、建築確認申請を役所に出した時に通るかどうか。 それだけを考えて、耐力壁の場所を決めたのだと思われます。 おそらく、そうでしょう。 建築基準法という法律に照らして、その規定を満たすように耐力壁の場所を決めた、ということで、その後、どうなるかは建築事務所の仕事と違う、たいした報酬もらってないのに、そこまで責任もってやってられるか! というところでしょう。 おそらく。
   それで、筋交いを入れる場所は指定されたが向きは指定されていない図面がプレカット工場に届いたのではないでしょうか。 どちら向きの筋交いでも、大きさ・形状は同じはずですが、プレカット工場としては、筋交いの向きを空白としたまま加工もできないので、「適当に書いておいたあ〜あ」のでしょう。 おそらく。 そして、その図面がそのまま、大工のところにも届き、そして、大工も「おい。 この図面の指示では、筋交いの入れ方が逆だが、この入れ方でいいのか?」と建築会社に問い合わせて、それから作業をしようという人ではなく、図面でこの向きに入れろと指示されている以上は指示の通りにやればいい。 この入れ方は違うのではないかなどと言って、元請けから嫌われるよりも言うとおりにしておいた方がいい、と考えるタイプの人だったのではないでしょうか。 もしくは、大工も「工場労働者」タイプで、言われたようにやるしかできない人だったか。

(1) 私が気づくよりも前に、U草は自分を「工事責任者です」と言っているならば、「工事責任者」であるならば、自社の工事現場でどういう施工がされているかは把握していなければならないはずなのです。それができない人間を「工事担当」とも「工事監督」とも「工事管理者」とも言いません。ましてや「工事責任者」とは言いません。 ところが、U草は私が指摘するまで知らなかった。
(2) この現場の営業担当者は私ではなく かじ○ ですから、かじ○ は、その現場の営業担当者ならば、工事現場の状況を把握し、私より先に指摘できていないといけないはずなのです。 それを私が指摘するまで知らなかった。 私が指摘しても黙っていた。 U草が「もし、気になるようなら、プレカット工場の電話番号を教えますから、ききたかったら、きいてもかまいませんよ。」などという口をきいた時も、その現場の営業担当者ならば「そういう問題じゃないでしょ」と言えないとおかしいのです。 ところが、それも言えない。


[2]   社長の長○川は「確かに逆だけれども、でも、合板も貼ってあるから、それでいいじゃん」と言ったのです。「それでいい」でしょうか?
   リフォーム屋が補修工事に「壁を開けてみたら、筋交いが逆向きに入っていた。 今さら入れ直すわけにもいかないので、柱・土台・梁にかけて合板を貼って補強した」というならわかります。 しかし、この工事現場は新築の現場なのです。 なぜ、わざわざ、逆向きに筋交いを入れるのでしょうか?  筋交いと別に柱・梁の外側に合板を貼っていたのですが、それは何を目的に貼っていたのでしょうか? 最初からおかしな筋交いを入れることを前提にしていたのではないはずです。 どう考えていたのでしょうか?

   合板やOSBを耐力壁とする考えなら、在来木造(軸組み構法の木造)でも合板やOSBの面材を耐力壁として使うことはできます。 しかし、多くの木造メーカーは耐力壁は筋交いを使っています。 筋交いなしでは施主に不安を持たれる可能性があるからということもあるかもしれませんが、もうひとつ理由があります。
   最近の戸建住宅は壁面に断熱材を入れます。 断熱材にはグラスウール・ロックウールといった鉱物繊維系の断熱材、ポリスチレンフォームなどの化学物質系の断熱材、天然ウール(羊毛)やログハウスのように木材そのものを断熱材とする自然素材の断熱材の3通りが考えられます。 鉱物繊維系断熱材・化学物質系断熱材や天然ウールを入れる場合、柱と柱の間に入れる入れ方と、柱の外側に入れる外断熱の方法があります。 鉄骨造の建物の場合、柱と柱の間に入れる入れ方では、鉄骨の柱の部分に断熱材がないことになり、冬場、暖房を入れた時、鉄骨の柱の部分が「熱橋」となって外気の温度を伝え、柱の上の部分だけ温度が低いことから、柱の上の部分に結露が生じクロスにカビが生えるということがありますが、木造の場合は、柱は木であり木は鉄と違って断熱効果がありますから、外断熱でなく柱と柱の間に断熱材を入れる方法でも鉄骨造ほどの差はなく、鉄骨造のように柱の上の部分のクロスにカビが生えるということもまずありません。
   しかし、断熱材とは断熱効果があるから断熱材と言うのであり、断熱材の室内側と室外側で温度差ができます。 空気は温度が高いほど水分を気体でもつことができ、温度が下がると水滴になってでてきます。これが結露です。断熱材の室外側で結露することが多いのですが、この対策としては、断熱材の内側に防湿層を設けるなどして室内側から断熱材への湿気の侵入を防ぐことと、断熱材の室外側に通気層を設けて湿気を解消するということがおこなわれます。 在来木造では、耐力壁は横方向の力への抵抗力としてのみですが、ツーバイフォー工法では枠材(ツーバイフォー材)と合板(もしくは、OSB)を釘で打ちつけて一体化させて上から下への荷重も全体でささえるようになっているので、ツーバイフォー工法の耐力壁である合板やOSBは耐力壁としてだけではなく、上下の荷重をささえる働きもしており、面材ではなく筋交いなどの斜め材で代用することはできません。 しかし、断熱材は枠材(ツーバイフォー材)と枠材の間に入れますから、その断熱材の外側に合板を貼り、合板の内側は密閉されることになります。 小堀住研(→エスバイエル→ヤマダ エスバイエル ホーム)の木質パネル構法では、断熱材と合板との間にスペーサーをはさんで空気層を設け、ツーバイフォー材には上下に穴を設けて合板と断熱材の間を下から上へと空気が通る「壁体内換気システム」を特許にしていました。 これで完全というわけでもないとしてもこういう工夫のある建物とない建物では工夫のあるものの方が壁体内の結露(内部結露)の問題は少なくなるでしょう。 在来木造の場合、グラスウールの断熱材では断熱材の両側に柱・間柱に打ちつけるための「耳」がついていて、きっちりと「耳」を両側に引っ張って、「耳」の部分を柱・間柱に打ちつけるようにすれば、断熱材の外側に空気層ができるようになっていました。 かつては、グラスウールなどの鉱物繊維系の断熱材の厚さは50mm(5センチ)が普通であったので、4寸(12cm)角の柱の室内側に50mmの厚さの断熱材を「耳」を引っ張ってとりつければ、その外側に空気層ができるという計算だったのですが(在来木造の大工には内部結露と断熱材について十分わかっていない人がいたようで、一条工務店では室内側防湿層に筋交いやドア枠を突き刺して破るなどしばしばありました。)、最近は断熱材は100mm(10センチ)が普通になった為、それだけでは十分に通気層ができず、その為、在来木造のメーカーでは、柱の外側に縦どうぶちをつけて、縦どうぶちに沿って、その外側のサイディングとの間に通気層ができるように施工している場合が多いようです。 エスバイエル(←小堀住研)はどうしたかというと、スペーサーを断熱材と合板の間に挟んでそこに通気層を設けるというやり方はそのままで、断熱材が厚くなった分だけそこの通気層が薄くなり、そのかわりに、かつては設けていなかった合板の外側、合板とサイディングの間にも通気層を設けるようにしたようです。
   在来木造のメーカーと木質パネル構法のエスバイエルはこの方法で完全かどうかはさておきこのような方法で壁体内結露の解消に工夫をしてきたのですが、ツーバイフォー工法の会社はどうしているでしょう。 三井ホームでは合板の外側に縦胴ぶちを貼りつけて通気層を設けているようです。 その点、三井ホームは配慮をしているのです。 しかし、通気層が設けられているのは合板の外側で、断熱材のすぐ外、断熱材と合板の間ではないのです。 となると、断熱材のすぐ外で結露したものは、合板の外側に通気層があっても、接着剤で単板を張り合わせて作られた合板を通りぬけて合板の外側の通気層までたどりつけるでしょうか。  これは、ツーバイフォー工法の問題点として、長く言われてきたことなのです。 アメリカ合衆国・カナダといった国で発達した工法であるツーバイフォー工法が高温多湿の日本で通じるか?と言われ続けてきたのです。 それに対して、ツーバイフォー工法で建てられた札幌の時計台(http://www15.ocn.ne.jp/~tokeidai/)は明治から建っているが大丈夫とか、三井ホームその他のメーカーがツーバイフォー工法で住宅を建て始めてからすでに何十年も経ち十分実績は残っている、といった反論がされます。 しかし、枠材のすぐ外側に合板を打ちつけ、断熱材のすぐ外側ではなくその外側の合板の外側にしか通気層を設けることができないという点は、「高温多湿の日本」においては、断熱材の室外側に通気層を設け、耐力壁は合板ではなく筋交いであって断熱材の外側を合板で塞がない在来木造の建物や耐力壁は合板であっても断熱材と合板の間にスペーサーをはさんで通気層を設ける「壁体内換気システム」を取り入れた木質パネル構法の建物に比べて弱点であるのは確かなのです。
   在来木造で、1階の場合は土台・柱・梁にかけて、2階では1階と2階の間の梁・柱・2階の上の梁にかけて合板を貼る場合、その外側に貼るのと内側に貼るのと2通り考えられます。 リフォーム屋が、壁の中をあけると筋交いが逆向きに入っていたので補強に合板を貼るという場合、室内側に貼ります。 室内側には、最近は普通は石膏ボードを貼りますが、石膏ボードも耐力壁として評価されないわけではないが壁倍率は高くありません。 石膏ボードは不燃材として、室内で火災が発生した時、他の部屋に燃え広がらないために、構造材に燃え移らないために効果がありますが、壁倍率は高くなく、合板は壁倍率は高いけれども石膏ボードのような防火の効果はありません。 リフォーム屋が補強で室内側に合板を入れるのは、地震などの力が加わった際を考えて柱などの室内側を石膏ボードではなく合板にした方が良いという判断をしているのです。 それに対して、柱の室外側に合板を貼るとどうなるでしょうか。 ツーバイフォー工法と同じく合板は耐力壁として役立ちますが、在来木造であってもツーバイフォー工法と同じ内部結露(壁体内結露)の問題が発生することになります。

   そして、壁倍率は、筋交いをたすき掛けにして合板も表裏に貼れば、その壁倍率の合計がその部分の数値とすることができるかというと、できないのです。1か所あたりの最高値が決められているのです。 たしか、筋交いをたすき掛けにして合板を片側につければ、それで、最高値を超えたはずで、昔、一条工務店で、狭小敷地で3階建を計画されていた方の家で1階部分の耐力壁が十分に取れないと頭を悩ましていた時、営業本部長のA野さんが「筋交いをたすき掛けに入れた上で、合板を両面に貼ればいいよ」とウルトラCを提案したことがありましたがそれはだめです。 筋交いのたすき掛けに合板の片面貼りくらいで限度なんです。 新華ハウジングにしても、より強くしようとして筋交いを入れた上で合板も貼ったというつもりでいて筋交いの入れ方を間違えていなかったとしても、実際はそこまでの強度は発揮できておらず、むしろ、断熱材の外側を密閉して壁体内の結露の問題を発生させただけである可能性が考えられます。 筋交いを十分厚みのあるものを十分な本数、適切な場所に適切な向きで入れたならば、なおさら、柱・土台・梁の外側に合板を貼る必要はなく、ツーバイフォー工法と同様の壁体内結露の問題を発生されることはなかったのです。
   このあたりを社長の長○川さんはわかった上で何らかの考えがあってやったのかというとそうではないと思います。


[3]   上の2枚の写真に写っている「筋交いプレート」という金物ですが、多くが柱・土台の交点、柱・梁の交点ではなく、土台の上端から少し上の位置で柱、梁の下端から少し下の位置で柱についています。 この現場の大工さんにきくと、これは大工がつけ間違えたのではなく、箱型の筋交いプレートの場合、土台・柱の交点、梁と柱の交点につけるが、これは箱型ではなく、この写真に写っている位置につけるように「筋交いプレート」の商品説明書に書かれているそうです。
(1)箱型の「筋交いプレート」を交点に取り付けた場合、箱型筋交いプレート自体が柱・土台、柱・梁の接合部を固める働きをします。 水平面で火打ち梁・火打ち土台が梁の交点が開かないようにするするのと同様、箱型筋交いプレートが接合部を堅くする働きをすると思えます。それに対し、このプレートではその働きはありません。
(2)筋交いと柱のみを接合するこのプレートは、引っ張り力が加わった時、筋交いは土台・梁とはつながっていないことになります。、筋交いと柱・筋交いと土台・梁を接合する箱型プレートの方が効果がありそうに思えるのですが、あえて、一般的でない方の金物を使った理由は何でしょう。
  20年余前、一条工務店は箱型筋交いプレートで施工し、住友林業は平金物を打ちつけていましたが、最近、住林の現場を見ると住林も箱型筋交いプレートで施工していました。箱型筋交いプレートと平金物はどちらが強いのだろうかと私はずっと考えてきました。多数派が正しいというわけでもないのですが、↑の写真のものより箱型の方が柱だけでなく梁・土台とも接合されている分だけ強いのではないのかという気がしますが、どうでしょう。
  柱・土台、柱・梁の交点に箱型筋交いプレートを設置した上で、さらに補強として↑の写真に写っている金物を柱にとりつけていた会社の工事現場を見たことがあります。もしかして、これはその補強用のものではないでしょうか。
  かつ、すべての筋交いプレートが土台・柱の交点、下側の梁・柱の交点から少し上がった柱、梁・柱の交点から少し下がった柱についているのではなく、上の写真の2階の下端は柱・梁の交点についています。 混ざって使用しているということは、もしかして「他の現場で余った物」を使っているのでしょうか?
   

[4]      
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↑ これはバルコニーかと最初思ったのですが2階から出入りするはきだし窓がありません。 これだけ広ければ、この部分に耐力壁を設けないと中程度以上の地震がきたときに危険です。 まったくそれを考えていないわけではないようで、支える柱は1本立ちではなく柱を4本建ててその周囲をサイディングで巻くつもりのようですが、この幅では耐力壁にはなりません。 バルコニーでなく単なる装飾かとも見えるのですが、装飾なら構造上危険な装飾をあえて設ける理由はありませんし、設けるなら構造上の安全も考えて設けないといけません。
  筋交いなどの斜め材を耐力壁とする場合は、その幅が最低3尺(0.5間。910mm)ないと耐力壁と認められません。 しかし、910mmの壁をここに設けるのは嫌だということから「お茶をにごすようなこと」をしたのでしょう。 しかし、これでは「柱 1本立ちよりはましかもしれない」という程度でしょう。 筋交いなど斜め材の耐力壁は3尺(910mm)の幅がないとそれより短い幅で立ってしまって斜めと言えなくなった斜め材は耐力壁になりませんが、実は、面材の耐力壁の場合は幅3尺でなく2尺(603mm)でも耐力壁と認められるのです。 私なら、その手で行きます。なぜ、N村設計事務所がそれを思いつかなかったかというと、建築基準法と建築確認申請のことしか考えなかった考える頭がなかったのでしょう。


[5]  1階であまりにも広い空間を取りすぎて構造上不安があると思える箇所がありました。
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1994年の三陸はるか沖地震の時、青森県八戸市で市役所がつぶれて警察は残ったという話があります。市役所は1階が広いホールになっていたのに対し、警察は取調室など狭い部屋が多く壁が多かったからだそうです。1階にあまりにも広い部屋を取った時、梁の強度だけ考えて大丈夫と判断しても、中程度以上の地震がきて横方向の力が加わった際に大丈夫かどうかは別問題です。 

   自称「工事責任者」のU草が無責任なのはわかっています。 第一、若い頃に暴走運転で事故を起こして以来クルマの運転ができないかしないかの人間が、工事現場を見てまわらないといけない工事管理の仕事をできるわけがないのです。 大東建託や新昭和の下請け仕事では元請けの会社に工事管理の担当者が別にいるので、人を現場に派遣すればよかったのですが、自社での契約客の家となると元請会社の工事管理担当はおらず、工事管理の能力のない「工事責任者」では施工不良が出るのは不思議ではありません。
   自分は営業で工事担当ではないなどという理屈はだめです。「営業は野球でいう外野手。自分より後ろはいない。他の人間が自分の守備範囲じゃないと言うなら営業がやるしかない」 その認識のない者に在来木造の菊池建設にいた桧家住宅にいたと言われても、嘘つけ!と判断せざるをえません。職歴詐称していたか実際に在籍したがこんなものかにかかわらず、自分の親戚の家の現場ですらこの事態では実質的に職歴詐称です。 

   今回は(1)床柱ってどんな木を使うのですか? http://shinkahousinght.at.webry.info/201401/article_8.htmlの続きです。 かじ○ は契約客から「床柱ってどんな木を使うんですか」ときかれて「桧です」と言い、「ええ? 桧なんて」と怪訝そうに言われていた。
[1]私はK住研の新卒研修で「わからないことを質問された時にはいいかげんなことを言ってはいけない。『調べてお答えいたします』と言い・・後日きっちりしたことを答える」と教えられたが彼はそういう研修を受けなかったのでしょう。
[2]桧しか木の名前を知らないのでしょう。

(3)構造説明ができない男 http://shinkahousinght.at.webry.info/201401/article_14.html
(4)ラッシュをかけられない営業 http://shinkahousinght.at.webry.info/201401/article_15.html
(5)営業違反の勧誘 http://shinkahousinght.at.webry.info/201402/article_1.html
(6)販売は断られた時から始まる http://shinkahousinght.at.webry.info/201402/article_3.html
(7)お客さんみたいにちん http://shinkahousinght.at.webry.info/201402/article_4.html
(8)自分を見せるか隠すかhttp://shinkahousinght.at.webry.info/201402/article_5.html
(9)自社前にクルマを停める者http://shinkahousinght.at.webry.info/201402/article_6.html
も合わせご覧ください
   (2014.1.25.) 

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