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zoom RSS 営業的視点から見た「福島第一原発近辺産野菜の社員食堂利用」、及、ホルムアルデヒドと放射能の規制

<<   作成日時 : 2011/04/19 15:02   >>

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〔第28回〕 福島第一原発の周辺での農産物から放射性物質が検出され、東京近辺の水道水からも検出されたというニュースが伝えられました。前回≪「原発事故の被害」を「風評被害」という言葉に安易に言い換えるな!≫http://shinkahousinght.at.webry.info/201104/article_2.html を公開した直後、スーパーに行くと、茨城県産のトマト、栃木県産のイチゴが、それぞれ、見事なものが、まったく売れずに棚に並んでおり、なんとも情けない思いがいたしました。木質系の建物の建築屋は、森林に生えていた樹木を伐採した木材を使用しているのであり、造林木であっても、生命を持っていたものの命を奪った上で、活用させてもらっているのであり、金額の多少とは関係なく、決して無駄にすることなく、有効に役立てなければならないものであるという気持ちになります。スーパーでまったく売れずに棚に並んでいたトマト・イチゴは、その植物に罪があるわけでもないのにその植物の命が有効に利用されないのはいたたまれない気持ちになりますが、茨城県産・栃木県産の農産物から放射性物質が検出されたことから、検出された物以外の農産物も敬遠したくなる消費者の気持ちもまた不自然なものではありません。

   まず、「規制値」とか「基準値」というものが、どういう理由で定められているのかということを考えてみたいと思います。
(ア)  住宅等の建築においては、建築基準法第28条の2、建築基準法施工令第20条の4においてシックハウス対策のための規制が設けられ、施工令第20条の5 第1項第2号において、クロルピリホスを添加した建材の使用を禁止し、施工令第20条の5第1項第3号〜第5号、国土交通省告示第1113号〜第1115号において、合板・木質系フローリング、構造用パネル(OSB)などの木質系建材や壁紙・塗料・接着剤などにホルムアルデヒドの放散量について、内装の仕上げについて制限の規定を設けています。
  ホルムアルデヒドの発散速度が0.12r/uh超のものを第1種ホルムアルデヒド発散建築材料と区分して、居室の壁・床・天井などには使用禁止とし、0.02r/u超0.12r/uh以下のものを第2種ホルムアルデヒド発散建築材料、0.005r/uh超0.02r以下のものを第3種ホルムアルデヒド発散建築材料と区分して、使用面積を制限し、0.005r/uh以下のものは規制対象外として、内装仕上げへの使用を規制なし としており、第1種ホルムアルデヒド発散建材は旧・JIS・JASのE2、Fc2、JASのF☆、無等級、第2種ホルムアルデヒド発散建材はJIS・JASのF☆☆、第3種ホルムアルデヒド発散建材はJIS・JASのF☆☆☆、0.005r/uh以下の規制対象外のものは、JIS・JASのF☆☆☆☆にあたります。 (建築基礎講座研究会編『2級建築士 学科2 法規 (改訂版)』2004.3.12. 市ヶ谷出版社 による。)
  1998年に、その時、在籍した会社で、栃木県に転勤を求められて転居した際、アパートを捜した時、不動産屋から、「このアパートは新築ですから」と勧められて見に行ったアパートで、部屋に入ると同時に苦しさを感じ、特に、眼に痛みを感じて涙がでてきたということがあり、これは住めたものではないと思ってやめたということがありました。1992年に、在来木造の某社に入社した時、その会社が新築したばかりの家に入ると、においがすごく、すぐに窓を開けないと、そのままそこにおれない状態でしたが、10年超勤務して退職する頃には、新築したばかりの家でも、それほどは感じなくなりました。それは、私が鈍感になったということではなく、その10年超の間に、ホルムアルデヒドなどに対しての規制ができて、シックハウス症候群の対象となる物質の使用が少なくなったことによるものと思われ、これは、その在来木造の会社に限ったことではなく、住宅業界全般の傾向であったと思います。
  こういったシックハウス症候群の対象となる物質の使用に対しての規制ができるのは良いか悪いかと言えば、結論としては、悪いことではなく、規制は設けるべきではあるのですが、手放しで喜んでよいものとも言い切れないのです。 人によっては、この規制を「ごまかした」と言う人もあります。 要するに、ホルムアルデヒドを使用しないで作ることができないものが多いので、 「規制外」「F☆☆☆☆」のものにしても、ホルムアルデヒドの発散量がゼロであるということではなく、あくまでも「少ない」であり、少なければまったく問題がないというわけでもないにもかかわらず、「少ない」ということにして逃げた と言うのです。 ですから、住宅メーカーなどで、カタログやチラシに「F☆☆☆☆のものを使用しています」と書いて、いかにも健康的なものを使用しているかのようにアピールしているところを見かけることがありますが、それは、「F☆」「F☆☆」「F☆☆☆」のものよりはホルムアルデヒドの発散量が少ないということは言えても、ゼロであるわけではないので、絶対に問題がない健康的なものを使用しているとまで言えるわけではないのです。

(イ)  食品において、なんとも、不自然な色、毒々しいといえば毒々しい色がついたものがあります。漬物であったっり、飴であったり、ケーキであったりにおいて見かけますが、「タール色素」と言われる合成着色料が使用されているものです。「青色○号」「赤色△号」「黄色◇号」といったもので、石油に由来するタールから作られているので「タール色素」と言われます。 これを含む食品を食べると健康に良いかというと、石油などというものは、一般的に、食べるものではないので、マア、あんまり、健康に良いとは言えないと考えるのが普通でしょう。
  それなら、なぜ、そんなものを使用するのか、というと、たとえば、野菜などでは、日が経つと傷んできて、色が悪くなるけれども、見た目が悪くなっても、まだ、十分、食べることができるという場合がある。そういう時に、色が悪いと、消費者に買ってもらえないことがある。 その際、あらかじめ、タール色素で着色しておけば、変色してきたのがわかりにくい・・・ということから、タール色素・合成着色料で着色されることがあるらしいのです。 合成保存料の場合は、まだ、その合成保存料を使用することで、長く持たせることができるというメリットもあるのですが、合成着色料の場合は、色を着けるだけですから、馬鹿げていると思うのですが、それでも、使用されているものは多いのです。
  この「タール色素」について、規制はないのかというと、あります。 その規制のしかたとして、明らかに人体に害があるとされるものは使用禁止とされていますが、害があるのかどうかはっきりとしないもの、相当に多く摂取すれば害が出ると思われるが、通常はそこまで多く摂取しないのではないかと思われるもの、などは、使用しても良いが、必ず、それを使用していることを明記するように定められています。 食品添加物には、使用を禁止はしないが使用する場合は使用していることを明記することとされている、いわば、グレーゾーンの部分がある わけです。 それを使用していることが明記されている食品については、使用されていることを認識した上で、購入するかどうか、食するかどうかを消費者が決定できるようになっているのです。

(ウ)  「基準値」「規制値」といったものは、なぜ、作られるのか、というと、役所の事情というものもあると思います。行政・役所というところは、法律で規定がなければ、規制できない所で、かつ、行政・役所は規制する基準が定められていなければ規制できない、という性質を持つ所という傾向があります。 建築関係や不動産関係においても、法律と基準がなければ、規制してもらおうとしても、なかなか動いてもらえません。
  「基準値」「規制値」といったものがあり、その「基準値」「規制値」より大きい数値がでたものについては、「出荷禁止」にすると決められると、役所はそれによって動くことができるのですが、それがなければ動けないというところがあるように思えます。
  だから、農産物が放射性物質をどれだけ含むかについての「基準値」「規制値」についても、役所が規制を加えるかどうか判断する為の「仮の基準」でしかないのではないか、ということが考えられるのです。
  3月15日、政府は、福島第一原発内での緊急作業時の被曝量上限を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げ、4月5日、放射線量の高い地域の住民に対して、被曝量上限を1ミリシーベルトから20ミリシーベルトへ引き上げる検討を始めたというのですが、もし、これらの数値が、その数値を上回って被曝すれば健康を害する、その数値内であれば健康を害するおそれはないというところから決められたものであるならば、人間の放射能への耐性が変わったわけでもないのに、上限を変えるというのはおかしいのですが、はじめの数値にしても後の数値にしても、その数値を少しでも超えると「ただちに健康に影響を及ぼす」というものではないし、その数値内であれば健康を害する心配はまったくないというものでもないのです。その数値内であっても少ない方が良いのです。 

  それで、農産物の放射性物質についての数値を規制するにおいて、「規制値」だか「基準値」だかが設定されているというのも、その数値を少しでも超えるものを食べると「ただちに健康を害するというものではない」し、その数値より小さい測定値のものであれば、いくらでも好きなだけ食べて大丈夫、まったく安心というものでもないわけです。
  なんらかの規制をおこなわなければならない。 しかし、規制を加えるには、その為の「規制値」なり「基準値」なりがないと規制できない・・・・・というところから、決められた「規制値」「基準値」ではないでしょうか。 

  行政が出荷禁止にした農産物と出荷禁止にしなかった農産物との境目というのは、どういう位置づけのものでしょうか。 これよりも数値の大きいものは、絶対に口にすると危険であるというものでしょうか。 それなら、その数値よりわずかに小さい数値のものでも、絶対に危険というわけではないとしても、好ましいわけではないことになります。 逆に、その数値より小さい数値のものは絶対に安全ということなら、危険と言いきれないものまで出荷禁止にされてしまっていることになります。
  ホルムアルデヒドの発散量による内装材としての使用制限と比較して考えると、放射性物質をどれだけ含むかによる農産物の出荷禁止の基準というのは、第1種ホルムアルデヒド発散建築材料と第2種ホルムアルデヒド発散建築材料との境目、使用禁止のものと使用面積を制限するものとの境目なのか、 第3種ホルムアルデヒド発散建築材料と規制対象外との境目、使用面積を制限するものと規制なしとするものとの境目なのか、いずれでしょう。 
 タール色素などの食品添加物の規制と比較して考えると、放射性物質をどれだけ含むかによる農産物の出荷規制の基準というのは、使用禁止と「使用を禁止はしないが使用する場合は使用していることを明記することと定められているもの」との境目なのか、 「使用を禁止はしないが使用する場合は使用していることを明記することと定められているもの」と特に規制のないものとの境目なのか、いずれでしょう。 
 役所が規制する上で、規制しやすい位置に決めたとか、あるいは、もしも、出荷できなくなった農家へ補償することになった時に、補償できるように、規制対象となるものを極力少なくなるように、数値を大きめに設定しているとか、そういったことがありそうかなさそうかというと、ありそうと思いませんか?

  そうなると、「規制値」だか「基準値」だかよりも、少々、小さい数値である為に、出荷を認められたものであっても、絶対的に危険とは言い切れないというくらいの基準のものであれば、だからといって、安全と言いきれるわけではないことになるのであり、グレーゾーンのものを明示しない以上、福島県東部・中部、茨城県北部、栃木県北部、宮城県南部産のものは、危険と判断して購入しない、食べないようにしようという消費者がでても、おかしなこととはいえないことになります。

  ≪ 福島原発事故直後の3月17日、政府は突如、野菜類に許容される放射性セシウムの基準値を緩和した。 それまでは輸入野菜についてすべての放射性物質あわせて370ベクレル以上(1gあたり)を暫定限度としてきたものを、放射性セシウムだけで500ベクレルまで許容するという。この決定を、厚生労働省の通達1本で行ったのである。・・・・≫(「原発列島 ニッポンの虚実 レベル7 現実は想像を超える」 〔「週刊現代」2011年4月30日号〕)

  政府が3月17日に変更した、放射性セシウムについての前の「基準値」の「370ベクレル(1gあたり)」と後の「基準値」の「500ベクレル(1gあたり)」とは、どちらが適切であると考えるべきなのでしょうか。 福島第一原発事故が発生した直後に、アメリカ合衆国が在日アメリカ合衆国人に対して、80q圏から外に出るように指示した時、日本では、10qとか20qとか言っていたのですが、370ベクレル/gと500ベクレル/gとの差は、いわば、20q圏と80q圏との差のようなものなのでしょうか。 ホルムアルデヒドの規制でいえば、500ベクレル/gが内装材には使用禁止の第1種ホルムアルデヒド発散建築材料と「使用を制限」の第2種ホルムアルデヒド発散建築材料との境目で、370ベクレル/gが、「使用を制限」の第3種ホルムアルデヒド発散建築材料と「規制なし」の「規制対象外」材料との境目なのでしょうか。 タール色素などの食品添加物で言えば、500ベクレル/gが使用禁止と「使用を禁止はしないが使用する場合は使用していることを明記することとされているもの」との境目で、370ベクレル/gが「使用を禁止はしないが使用していることを明記することとされているもの」と規制なしのものとの境目なのでしょうか。 セシウム以外はどうなのでしょうか。

  ホルムアルデヒドの規制の場合は、「規制なし」のものでも、「規制なし」としているからといって、ホルムアルデヒドの発散量がゼロであると決まっているわけではなく、あくまで「たいへん少ない」ということでしかないのですが、それでも、この基準を守るなら、とりあえずは、特に有害でない住まいができるのではないか・・・・ということでの規制であり、≪ゼロにするのが難しいから「少ない」ということにしてごまかした≫という面もあるかもしれませんが、そうはいっても、規制がないよりもある方が良いと思われるし、一応の判断の基準にはなるのです。
  しかし、放射性物質を含む農産物に対しての規制は、特に、事故があって放射性物質が放散されているということになってから数値を大きくしたような「基準値」「規制値」というものは、どれだけ信頼できるものでしょうか。

1.「夕刊フジ」2011.4.17. に、≪ 菅首相が15日、福島県産のイチゴやキュウリをほおばり、風評被害の改善をアピールした。厚生相時代に病原性大腸菌「O 157」との関連を疑われたカイワレ大根3パックをテレビカメラの前で食べて以来、十八番となっている「食のパフォーマンス」は健在だ≫という記事が写真とともに掲載されていますが、カイワレ大根とは事情が違います。 カイワレ大根の場合は、「大腸菌O 157」の害を受けていないカイワレ大根については、食べて悪いものではなく、「私も食べますから皆さんも大腸菌O 157の害を受けていないカイワレ大根をもっと食べてください」というアピールをして悪いことはないし、見た人の印象も悪くないと思います。 しかし、福島県東部中部・茨城県北部・栃木県北部・宮城県南部などの農産物については、たとえ、「基準値」以下であったとしても、「基準値」以下であるということでしかないのです。 「基準値」以下のものを、ひとつふたつ食べても、「ただちに健康に影響を及ぼすものではない」でしょうけれども、日常的に食べていった時に、長い目で見て、健康に影響を及ぼすことがないかどうかが疑問・不安なのです。 今回の原発事故は、政党としては、どこが悪いのでしょか。現在の内閣は民主党・国民新党の内閣であっても、原子力発電所という危険なものの建設・操業を推進してきたのは、歴代の自民党政権であり、特に個人として原発に反対してきた人以外は自民党は大きな顔をできる立場ではありません。 一方で、民主党はどうかというと、民主・社民・国民新党の連立による鳩山由紀夫内閣が成立した時、社民党は原子力発電所に反対していましたが、民主党は賛成していたはずであり、又、民主党の議員の半分は元・自民党であり、自民党の政権が原発を推進してきたからといって、民主党も大きな顔をできるものではないでしょう。 福島第一原発の事故の後、菅内閣の対応が悪いという批判が、夕刊紙や週刊誌に出ることがありますが、対応が良くないところはあるでしょうけれども、だからといって、もし、今、自民党の政権であったら、もっと良い対応をしていたかというと、そうでもないように私は思っています。 しかし、この福島県産のイチゴなどを食べて見せるというパフォーマンスは、大腸菌O 157とカイワレ大根の時と違って意味がないし、むしろ、やらない方が良かったと思います。 

2. ヤフーニュースにおいて、福島県及び隣接県の農産物が売れずに困っていることに対して、企業の社長が、「被災地支援のために」自社の社員食堂で、福島県近辺の農産物を買って使用することにすると発表した、という記事がありました。 その時、プリントしておけばよかったのですが、プリントせず、企業の名前もうつさなかったので、その企業がどこか、今わかりませんが、ある程度以上、大きな所であったと思います。 私が勤めてきた会社などは、多くが、社員食堂なんかありませんしね。
  この社長さんは、なんだか、世の為人の為に、社員食堂で使用することを命じたように述べていたようですが、ちょっと、違うんじゃないですか? 「基準値」以下であったとしても、放射性物質の含有はゼロではないのです。 そして、放射性セシウムについては、今の「基準値」以下であっても、前の「基準値」を上回っている可能性が十分あるのです。そういう農産物を、値段をたたきまくって購入するのか、ある程度以上の価格で買うのかわかりませんが、社員食堂において、産地を明示しないで使用して、従業員に、福島県及び近隣県産の農産物を使っていることを隠して食べさせるというのですか?  もしかして、それで、御自分は、西日本や外国から取り寄せた特別な食材を使用した特注の弁当でも食べるのですか?

   私は、長く営業の仕事をしてきましたが、営業の仕事をする上において、原則としてきたことがあります。それは、
(1) だまして買わそうとする相手・だまして売ろうとする相手からは、商品が少々良いものであっても買わない。
(2) だまして買おうとする相手・だまして売らそうとする相手には、積極的に売り込むことはしない。
というものです。

  この基準から判断すると、ヤフーニュースにでていた、福島県及び隣接県の農産物を購入して社員食堂で使用して従業員に食べさせようという(それで、自分は世の為人の為につくす立派な経営者であるとアピールしようという)社長・経営者は、根本的に考え方を間違えていると私は思いますね。 多くの人間が不安を感じて買わない・食べないものを、産地を隠して食堂の食事の中に紛れ込ませて、だまして食べさせてやろうという考え方は、商売・営業・ビジネスの考え方として、根本的に・基礎的な考え方としておかしい。
  だいたい、そんなに、世の為人の為に原発周辺の農産物を買いたいのであれば、社員食堂の食事に産地を隠してまぎれこませて従業員に食べさせるのではなく、自分が買って自分や自分の家族が食べれば良いではないか!

  農産物に対する放射性物質の調査には、その県によって調査のしかたに差があったらしく、≪・・・(3月17日に決めた)暫定規制値を超えたとして、福島、茨城、栃木、群馬の4県で、ほうれん草やキャベツ、ブロッコリー、原乳などに出荷制限が出ている(3月31日時点)。・・・・・・「国の要請よりも先に検査を始めたことで、当初は生産者の農協などから『なぜ、茨城だけそんなことをするのか』と不満がよせられました。しかし、地道に検査を続けた結果、いまでは『安全性を証明したいから、この品目も検査してほしい』と、生産者側から未検査の品目を持ち込んでくることの方が増えました。今後も臨機応変に対応し、検査品目を増やしていく予定です」(茨城県農林水産部農政企画課)≫(《こんな「被曝食品」調査を信用していいのか》「週刊現代」2011.4.16.)といった記事がでています。 もしも、他よりも厳しい検査をおこなうことにより、その検査によって、出荷できなくなるものがあったとしても、厳しい検査によって、少なくとも、その検査においては、問題はないという結果がでました、だから、買ってください、食べてください、とアピールされるのであれば、申し訳ないけれども、それでも、不安がまったくなくなるわけではないけれども、しかし、営業的視点、商売のあり方、ビジネスとしての考え方としては、そういう姿勢を取っている人の売る物は、十分、買う可能性が出てくる商品である、と考えて良いと思うのです。
  それに対して、多くの人が不安を感じて、買わない・食べないようにしているものを、社員食堂の食事にまぎれこませて従業員に食べさせてやろう、という、いわば、だまして食べさせてやろうというような、そういう食事は、営業的視点・ビジネスとしての考え方・商売のあり方という点から考えて、たとえ、どれだけ健康的な食品で、どれだけ問題のない食材であっても、そのような食堂の食事は、たとえ、首をもがれても、絶対に買わない・食べない。営業の仕事をしてきた者のプライドとして、たとえ、いくら飢えても、ずえったいに食べない、買わない、買ってたまるか! と思いますね。

  私は言いたい。
この 福島県及び隣接県の農産物を購入して社員食堂の食事にまぎれこませて従業員に食べさせてやろう(そして、自分は、世の為人の為に尽くす立派な経営者だとアピールしたやろう)という社長というのは、
営業やったことあるのか?!?  と。

  そして、その社員食堂が、“風評被害にあって” つぶれたとしても、それは、自業自得だと思いますね。
そう、思いませんか?


  もっとも、《 この数値を見ると驚く あの環境NGOが調べた 「福島の放射能汚染」 》(「週刊現代」2011.4.30.号)を見ると、環境NGOグリーンピースが福島県の野菜・空気・土壌を調べた話がでており、そこに、≪ ジャーナリストでもある同氏(グリーンピース・ジャパンの小田光康氏)は今回の調査チームの一員として福島各地を回った。 「福島市郊外にある、ごく普通の小規模農家のオバさんに調査の趣旨を説明すると、彼女も不安があったのでしょう、快く了承してくれました。 しかし、いざ驚くほど高い値が出ると、そのオバさんは仰天して態度を変えてしまった」 その農家は、「風評被害が怖いから、ウチで調べたって絶対に言わないで」と何度も念を押し、調査グループを追い返したという。≫という話が出ています。検査・調査をして、ダメという結果がでるものがいくらかあったとしても、これは大丈夫という評価がでるものがあるなら、農家も、ぜひ調べてほしいという態度になるかもしれませんが、ことごとくダメという結果が出る地域がある可能性があり、その範囲は小さくない可能性も考えられます。 だからといって、 「基準値」の数値を大きくして、多くの人間に売りつけて食べさせてしまえば、健康に影響がでても放射能の場合は因果関係を証明しにくい、ということで、「基準値」の数値を大きくして広範囲に売りつけて食べさせる・・・というのでは、はたして、それを解決策と言えるでしょうか。 「因果関係を証明するのは簡単ではない」というのと「影響はない」というのは同じではないはずで、「因果関係を証明するのは簡単ではない」状況に持っていくのが政府の仕事ではないはずです。

3.≪トマト関連の大手食品メーカー、カゴメとデルモンテの2社が福島県産トマトは、出荷制限の対象になっていないが、両社は福島第1原発事故が収束しておらず、商品の安全、安心が担保できないことを理由に、福島県産の加工用トマトの今年の売買契約を締結できないと言ってきた との事。 ≫ という内容を「マサムネさん」という方が、「タネワレ日記! FREEDOM」というブログで、「福島県の風評被害」 http://wtr.at.webry.info/201104/article_20.html として書かれています。私は、この話の元を確認できていないのですが、「マサムネさん」は≪いつもケチャップ類は国産がいいと思って、割高でも購入してたメーカーなのに見損なったよ ≫と書かれていますが、安全でもない原子力発電所を「日本の原子力発電所は安全です」と言いまくって推進してきた頭狂大学教授なんかと違って、「マサムネさん」が悪気であるという印象は受けないのですが、後半のカゴメ・デルモンテに対する印象・判断については、私は賛成できかねます。 私は元・福島県民であり、福島県の人達には、できることなら協力したい気持ちではあるのですが、しかし、誠に申し訳ないけれども、もしも、私が、カゴメ・デルモンテの担当者であったとしても、やはり、同じような対応をすることになったのではないかと思います。  
  まず、福島県が、地震・津波の被害だけであったなら、今までとのつきあいも考えて、今後も売買契約を結びましょう、がんばってください、という判断をして良いと思います。しかし、原発事故による放射能被害の場合はそうもいかないでしょう。 まず、今年、福島県において、十分に商品として通じるトマトができるのかどうかわからない。 その時の「基準値」をクリアできるトマトができるのかどうか、今現在、わからないのです。 そして、「基準値」をクリアしたとしても、「基準値」の範囲内において、他県産のものと比較して、良いと思えないものは、企業として、やはり、購入したくないことになるでしょう。 福島第一原発の事故が発生した直後に、日本では10q圏だか20q圏だかを「避難指示」として、枝野官房長官が「あくまで念のための処置です」とか言っていた時に、アメリカ合衆国では在日アメリカ合衆国人に福島第一原発から半径80q圏から外に出るように指示しましたが、同様に、日本では、菅直人首相が福島県産のイチゴを食べてみせている時に、アメリカ合衆国では、福島県産だけでなく、茨城県産や千葉県産の農産物も輸入禁止にしているのです。 「基準値」内におさまっていたとしても、見通しとして、普通に考えて、今も放射性物質・放射線を出しまくっている福島第一原発から遠くない場所で取れた農産物が、福島第一原発からの距離が遠い県の物よりも、 「放射性物質」の含有量が少ないと考えられますか?   狂牛病の牛肉・農薬漬けの輸入果物・添加物だらけの食品・ダンボール餃子などと違って、福島県産の農産物・畜産物については、農家・畜産家が何か悪いことをしたとか過失があったとかではないのであり、その点で、大変、気の毒であるのですが、その物について見れば、農薬漬けの輸入果物・添加物いっぱいの食品・狂牛病の検査を全頭検査を実施しない牛肉などよりも、放射性物質含有のおそれのある農産物の方が、なお恐ろしいのです。そういうものは、食品を扱う企業としては、購入する契約は結びにくいでしょう。 そして、もしも、たとえ、まったく、問題がない農産物であっても、ダンボール餃子などの事件があった後、問題がなくても、中国産の食品の評価が下がったのと同じく、福島県産のものは評価が下がることが考えられます。福島県産の農産物は、いわば、「トランプのババ抜きのババ」のような立場になってしまってきているところがあります。その農産物が「ババ抜きのババ」になってしまったのは、福島県の農家が悪いのではないということは、カゴメ・デルモンテの人間もわかっているでしょうけれども(ましてや、どこかの都知事が言ったような「天罰がくだった」などというものでないのもわかっているでしょうけれども)、たとえ、それでも、誰が悪いかにかかわらず、企業としては、企業を守るためには「ババ抜きのババ」を購入する契約を結ぶことはできないでしょう。
  私は、元・福島県民であり、本当に安全であるならば、その方が良いし、被害はできるだけ少なくあってほしいのですが、企業の担当者の立場にあったとすれば、福島県東部・中部の農産物については、やはり、カゴメ・デルモンテの担当者と同じような見方をすることになってしまうでしょうね。
  福島県産の農産物が売れなくなってしまったのは、原子力発電所という危険なものを作り津波対策をおこたった東京電力・危険な原子力発電所を「安全です」と言って推進した原発推進派の「学者」・原発を推進してきた政治家に責任があることで、買わない・買えない・買うのをためらう消費者・企業が悪いのではありません。



  どうすれば良いのでしょうか?  《この数値を見ると驚く あの環境NGOが調べた「福島の放射能汚染」》(「週刊現代」2011.4.30.号)には、≪ 飯館村で農業を営む男性が本誌に語った言葉が、原発被災者の思いを代弁している。 「もう、生殺しはやめてくれ。 ダメならダメと言ってほしいんだ。 隣の町が放射能で避難しているような農村で作ったコメが売れるか? 問題ないから作りなさいって、売れなかったら国は責任を取ってくれんのか? 国の態度は中途半端すぎるよ」≫という飯館村の農家の男性の言葉が載っています。
  「基準値」は、緩くするのではなく、むしろ、厳しくするべきだったかもしれません。 相当に厳しい「基準値」をクリアしているものについては、比較的近い場所の産物ですが、相当に厳しい検査をして、相当に厳しい「基準値」をクリアしたという検査結果が出ていますというアピールをして販売する。 検査でダメとなったものは、情けないでしょうけれども廃棄するしかない。 それに対しては、東電は賠償するべきですし、国は補償するべきです。 
  国が補償するとしても、いったい、どのように、どのくらい補償するのか、相当難しいと思いますし、特に原発推進を働きかけた人以外の国民としては、たとえば、今、東京から千葉にかけて住んでいる私のような者としては、もし、その費用の為に増税するとなると、東京から千葉にかけても「放射線量」が増加し、「放射性物質」が飛んできていて、福島県ほどではないとしても自分も被害者のうちであり、私などは原発などというものに反対の立場を取ることはあっても賛成したことなど一度もなく、自分が事故を発生させたのでもないのに、なぜ、本来、原発を推進した人・しかるべき津波対策を取らなかった人が賠償すべきものを、私たちが出さなければならないのか、という面もあるのです。しかし、東電や推進した人達が賠償すべきものを代わりに負担する、というのではなく、国民として、福島県の人達と負担を担い合うという考え方として考えるならば、国の費用から補償をして良いことになると思います。(当然ながら、原発を推進して甘い汁を吸った人が免責されるわけではありません。)
  「補償」がされたとして、その「補償」が福島県の農家・畜産家の方にとって納得のいくものとなるかどうかはわかりませんが、たとえ、100パーセント納得はいかないものであっても、はっきりとしない「基準値」のもとに、買いたくない・食べたくないと思っている消費者に、社員食堂などで、だまして食べさせた売るよりも良いのではないかという気がいたします。
  十分に安全でもないものを、「基準値」の範囲内であるからということで、買わない者・食べない者は「風評被害」を与える悪者であり、買わない者・食べない者は被災者を助けようという気持ちのない不人情な人間であり、福島県人を差別する悪党である、と決めつけて、売りつけようとするならば、そして、その認識で、自分たちも、かつて、「原子力発電所は安全です」と言い、アメリカ合衆国のスリーマイル島で原発事故があってもソ連のチェルノブイリで原発事故があっても「日本の原子力発電所は安全です」と言いつづけたような人、及び、その同類の人から、「福島県の農産物は基準値の範囲内であるから安全です」と言ってもらってそれを信じて、わがんち(自分の家)で作った農産物を安心して食べるなら、誰よりも自分自身と家族が、放射能の被害を受ける結果となる・・・・という可能性があります。
  それとも、わがんちで作った物は売ってひとに食べさせて、自分はわがんちで作った物は食べずに、福島県から遠い所で作られた物を買って食べますか?
  そうなると、もはや、それは農業ではないような気がするのですが・・・・・。

  私は、正直に言いまして、いつしか、政党としては、はっきりと支持できるという所がどこもなくなってしまったという人間です。 夕刊紙や週刊誌などで、菅政権の対応が悪いと攻撃するものを見ることがありますが、先にも述べたように、だからと言って、自民党の政権であったらもっと良い対応をしたというようにも思えないでいます。 
  しかし、農産物については、基準を緩くして、たとえ、だますような方法であっても、広く国民に食べさせて、放射能による健康被害について、広く国民全体で負担するという対応は、良いと思えません。そうではなく、基準は厳しくして、その基準では出荷できないことになるものについては、国として補償をおこなうことにして、その費用について、広く国民全体で負担をするというようにした方が、国民全体に取って良いと思いますし、福島県や近隣県の農家にとっても良いと思いますがどうでしょうか。

※「福島県の風評被害」 http://wtr.at.webry.info/201104/article_20.html を書かれている「マサムネさん」は、「専門家」ではなく「一般の方」らしく、又、決して悪気で書かれているのではないという印象を受けていますので、はっきりとURLなどを掲載しない方が良いかとも思いましたが、悪気で書かれているのではないと思うからこそ、はっきりと引用もさせていただき、URLも掲載させていただいた方が、礼儀に沿うものと考え、引用・掲載させていただき、又、トラックバックも送信させていただくことといたしました。 私のブログにも、どうぞ、遠慮なく御批判ください。(私も「一般の人」です。)

 福島第一原発の事故が拡大しませんように、現地で働く方々が出来る限り健康を害されませんように、出来る限り農産物・畜産物・水産物に放射能汚染が広がりませんように、心より願います。


(参考)中部大学教授・武田邦彦さんのブログ
《 原発 緊急情報(56) これから:「安全宣言」という風評 》 http://takedanet.com/2011/04/56_5f8e.html
 ≪・・・・今、政府やメディアが言っている「風評」とは、「汚染されていない野菜が拒否される」という本来の風評ではなく、「汚染されている野菜を、いい加減な測定で売ろうとすると消費者が買わない」ということですから、風評ではなく、至極、当たり前のことです。・・・・≫
《原発 小さい疑問 なぜ、原発近くの野菜は買ってはいけないのか?》 http://takedanet.com/2011/04/post_b463.html
《原発 小さな疑問 その2  福島は足し算、大阪はそのまま》 http://takedanet.com/2011/04/post_d6e6.html
 まだ、御覧になっていない方は、ぜひお読みになることをお勧めいたします。


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武田邦彦

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
みんながいろいろな意見、考え方を持っているのは当たり前のことですし、そうでないと世の中おもしろくないと思っています。トラックバックありがとうございます。
マサムネ
2011/04/19 20:25
濡trづthんれぴtyせいん@08wばろ78わt3位7絵宇ty6l
い75yb5b87tyせ
2011/06/24 10:01

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営業的視点から見た「福島第一原発近辺産野菜の社員食堂利用」、及、ホルムアルデヒドと放射能の規制 慎腹風呂愚/BIGLOBEウェブリブログ
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